コラム
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解体工事の許可・登録について
2022年07月07日
株式会社北斗では、解体業を行っています。
そこで今回は、解体業者が解体工事を請け負う際に行わなければならない
自治体への許可・登録についてご紹介いたします。
解体業は許可・登録が必要
解体業を始める際には必ず【建設業許可】又は【解体工事業登録】をしなければなりません。
この許可・登録ができていないと解体工事を行うことはできないためです。
【建設業許可】
建設業許可は、建設業法で定められている、建設工事を請け負うための許可になります。
解体工事業登録では、行えない500万円(税込)以上の大規模な解体工事を行うことができます。
2つ以上の県に営業所がある場合は国土交通大臣、
1つの県のみに営業所がある場合都道府県知事の許可をいただきます。
建設業許可があれば、下記の解体工事登録を行う必要はありません。
〇経緯
建設業を営む者の資質向上や建設工事の請負契約の適正化を図ることにより、適正な施工や
健全な建設業を促進させるために法律が制定されました。
〇期限
有効期間があり5年間という期限があります。
5年に一度更新しなければ、失効になり解体工事が行えなくなります。
〇区分
建設業許可は、「一般建設業の許可」と「特定建設業の許可」2種類あります。
この区分は、発注者から直接請け負う工事1件につき、4000万円(建築工事業の場合は6000万円)以上となる下請契約を締結するか否かで区分されます。
元請の場合は、一般と特定にかかわらず制限はありません。
「一般建設業の許可」
発注者から直接請け負う工事1件につき、4000万円(建築工事業の場合は6000万円)以下となる下請契約を締結することができます。
▲要件
主に5つあります。
・建設業の経営義務の管理を適正に行える能力がある者
建設業の経営業務の管理や管理責任者を一定期間行っていた者が対象になります。
・営業所ごとに国が定めた基準を満たす専任技術者を設置すること
国家資格を保持することや実務経験、国が定める学科科目を大学等で履修した者が該当します。
・誠実性があること
不正や不誠実な対応をする恐れがある個人又は会社の場合許可がおりません。
・500万円以上の財産的基礎があること
機材購入や人材確保など解体工事を行うにあたり、一定の準備資金が必要になるためです。
・欠格要件に該当していないこと
適正な営業が出来ていない、以前虚偽の申告をしている、許可の取り消しから一定年数経過していない、暴力団関係者など多くの要件があります。
「特定建設業の許可」
発注者から直接請け負う工事1件につき、4000万円(建築工事業の場合は6000万円)以上となる大規模な解体工事の下請契約を締結することができます。
設備が揃っている比較的大きな業者が申請することが多いです。
▲要件
主に7つあります。
・一般建設業許可の要件5つを満たすこと
・指導監督的実務経験を有する者
専任技術者の要件を満たし、工事の直接請負金額が4500万円以上あるものについて
2年以上工事現場主任や現場監督者のような資格で工事の技術面を総合的に指導監督した経験がある者です。
・大臣特別認定者
過去に特別認定講習を受け、当該講習の効果評定に合格した者若しくは国土交通大臣が定める考査に合格した者が対象です。
【解体工事業登録】
解体工事業登録は、建設業許可を受けていない場合でも、自治体に申請し都道府県知事より登録を受ければ解体工事を行うことができる制度です。
解体工事業登録は、建設業許可よりも簡単に登録ができるため、比較的小規模な工事を行う業者はこちらの制度を利用することが多いです。
〇経緯
建設リサイクル法が始まる平成28年以前は、
制度が存在しなかったため、不法投棄やミンチ解体、悪徳業者の増加などの社会問題が発生していました。
この社会問題解決のために導入されました。
〇期限
有効期間があり5年間という期限があります。
5年に一度更新しなければ、失効になり解体工事が行えなくなります。
〇工事について
登録を行うことで、500万円(税込)未満の解体工事を請け負うことができます。
500万円(税込)以上の規模の大きな解体工事は、
建設業許可がない業者では請け負うことができません。
〇要件
主に2つあります。
・欠格条項に該当していないこと
適正な営業が出来ていない、以前虚偽の申告をしている、暴力団関係者である、2年以内で登録を取り消されているなどがこれに該当します。
・国土交通省が定めた基準に満たしている技術管理者を選任していること。
解体工事を一定の年数以上の実務経験があるもの、国が定めている一定の資格を保有しているものなどが該当します。
※悪徳業者について
しかし、許可や登録を行わずに工事を行う業者がいます。
許可や登録をせずに不正に解体工事を行う業者は悪徳業者です。
不備がある危険な状態で工事を行う、廃材の不法投棄、見積書が極端に高い・低いといった事例があり、
最悪の場合依頼した本人だけではなく、
解体現場の近くの住民に被害が及ぼされる可能性もあります。
自分や周りの人を含め被害が出ないようにするためには、
必ず許可・登録を行っている業者に依頼を頼まなければなりません。
最後に
このようにさまざまな申請を行うことで初めて解体工事を行うことができます。
この許可・登録というのは、お客様に信頼していただくための大切なものになるほか、
社内の技術の向上や品質の向上などさまざまなメリットがあります。
株式会社北斗では、建設業許可をとりさまざまな解体工事を受け持っております。
小さな倉庫やブロック塀などから家やビルに至るまで依頼をいただきますとなんでも解体します。
家屋等の解体についてお困りごとや疑問がある際は、是非ご相談ください。